東京タワーとギャオスの制作
「特撮のDNA」展(東京タワー)
2022年の夏休み。東京タワーで開催されていた「特撮のDNA」を訪れ、昭和世代にとっての「東京タワー」の魅力を再認識することになりました。結果として、衝動的にスーベニアショップで東京タワーのミニチュアを購入することに。観光地で「こんなの、誰が買うんだろう」というお土産が並んでいる理由は「需要があるから」に尽きます。(マレーシアのマーライオン、名古屋城の金鯱の購入経験者の結論。「なぜ買ってしまうのか」の結論は出ていません。)
ただ、それだけではなく「創作意欲」も刺激されたので、ただの置き物としてではなく、特撮ジオラマにすることにしました。世代としては、東京タワーと言えば、モスラよりギャオス。せっかくなので、購入した東京タワーを「活用」するべく、特撮映画の名場面、いや、日本映画の名場面の一つを再現することにしました。
まずは、とにかくポキッと折って乗っけます。(HGのギャオスの羽もポキッと折っています)
メイキングDVDだったか、特技監督の樋口さんが、東京タワーがただ折れるだけではなく、段階的に「折れる表現」を工夫されていた光景を見た記憶があります。今回も、真っ二つに折るというより、グニャッと曲がった感じにしました。
無計画に「レッド」を吹いたのですが、明らかに不自然だったので、東京タワーの色について調べたところ、塗料は「インターナショナルオレンジ」とのこと。思い込みで「東京タワーは赤と白」と思っていた自分の浅はかさを恥じました。とは言っても「インターナショナルオレンジ」を正確に作るほどの誠実さはないので、「オレンジ」という部分だけ拾い、「赤よりオレンジ」という気持ちで黄色を混ぜつつ塗りました。
展望部分はグリーンマックスの柵を使って制作。「巣」の部分はワイヤーを短くカットしてごちゃごちゃした感じにしました。ギャオス本体も、少し修正。また、側面にある「何か」も劇中の写真やパンフなどを参考に付け加えます。
電柱は、あくまでスケール感を出すための「なめもの」だったので、割り箸と爪楊枝などを使って即興で制作しました。今思えば、それこそ詳細を記録しておくべきだったかもしれません。
完成。夏に製作したということもあり、劇中のような夕焼けをバックにした画は撮れませんでした。夕焼けバックだと逆光になってしまうので、おそらくシルエットしか見えなかったとも思います。どうしても鉄塔だと鉄骨の太さがスケール感を損ねてしまうのが残念ですが、もう少し大きめの東京タワーを手にいれた際は、またチャレンジしたい場面でもあります。