ムビモン「メガロ2023」の発売
2024年に発売されたソフビの中でも1位2位を争うクオリティのソフビ、メガロ2023。ゴジラフェスで作品が公開された際、スタイリッシュなメガロの造形に会場がどよめいたのも記憶に新しいですが、そのムビモンも、抜群のクオリティ。
メガロの「展翅」
そのままでも十分にかっこいいソフビではあるのですが、せっかくなら劇中で印象的だった羽を広げた姿もしたいということで、大胆な改造を施すことにしました。
羽部分を切り離す
まずは、羽を切り離さないといけません。ソフビの造形上、羽と胴体部分の境目がなかなか分かりづらいのですが、今回は上記のように分割してみました。(これが正解なのかは分かりませんが・・・)
プラ板での羽の制作
前バネを開いた後は、内側の羽をつけないといけません。もちろん、別パーツがあるわけではないので、自作することにしました。
透明なプラ板を切り出し、造形していきます。
生物の羽は完全な平板ではなく、少したわみがあるはずなので、コンロであぶって造形することにしました。(しかし、制作後に動画をよく見ると、そこまでたわんでいないことが判明・・・)はじめはプラ板を使用してみたのですが、縮んでしまい写真のように一瞬でふにゃふにゃに・・・。
年末だったので追加でプラ板を買いに出ることもできず、苦肉の策として家の近くのコンビニで透明な下敷きを購入、ためしに使用したところ、縮むことなく適度な柔らかさがしばらく続き、造形もしやすいことが判明しました(とは言っても、かなり臭いがするので、おそらく体には悪いと思います。換気は必須)。
羽にはそれなりの強度が必要なので、太めのワイヤーを羽の裏に貼りつけて形を固定します。強度のためのワイヤーという意味もあるのですが、ワイヤーを軸にすると、あれこれ形を変えながら最終的なポージングを検討できるので良いです。
また、胴体にしっかり固定しないといけないので、ガレキの制作と同様、太めのワイヤーを羽の裏に貼りつけて形を固定します。
動画で確認しても、羽の裏側に関しては不明な点が多かったので、上記のように「裏側っぽさ」を出すに留めました。何となく生物感があればいいかな・・・という程度です。
背中部分に関しても同様で、作中の情報ではいまひとつ造形が不明だったので、これも実際の口中を参考に生物っぽさを出していきました。
足にも動きを与えたいので、片足を何かにかけているポーズにすることに。なるべく悪者らしいポージングに。こういうのは、歌舞伎の「見得」と同じで、少しわざとらしいくらいが良いのです。
色々と試行錯誤しつつ、手足のポージングを決めました。全体のバランスを考えると、片手を前に、片手を後ろにするのが良さそうです。
写真は試行錯誤の過程の一コマ。強そうな感じにしたいので、羊を踏ませてみましたが、かえって羊を相手にしているような小物感が出てしまったので、実際には瓦礫を台座にしました。
いよいよ、塗装。しかし、難しいのは色合いです。本編では、夕暮れ時の赤く染まった登場シーンと、暗闇での戦闘シーンしかないのです。つまり、正確なカラーリングが不明だということ。
やむなくタグの絵を参考に深緑ベースで塗り始めたのですが、何も考えずに塗っていると、不思議なことにいつものような渋めの色合いになってしまいました。これはこれで好きなのですが、これではカナブンなので、もう少しメタリックを入れて人工物にしようと決め、2024年を締めくくりました。(上記写真)
さて、こんな感じで仕上げていきます。写真だと分かりにくいかもしれませんが、前羽の色が塗られていない部分があるので、すべて塗っていきます。(これが以外と面倒なのですが・・・)
ソフビの成型色が黒なので、シルバーを下地にして塗ってみました。
これで本体の完成です。あとは、台座に固定した上で仕上げていきます。
台座の制作
最後は、台座の制作です。「情景」全体を切り取るジオラマと違って、あくまで「中心」はメガロのみ。したがって、台座は円形にしました。
岡本弥歩さん演じるシートピア王国の少女もかなり魅力的だったので、ロボット兵とシータのような形で情景として描こうとも思ったのですが、スケールの関係上、鉄道ジオラマの人物を塗り直して置くだけになりそうだったので、あくまでメガロ単体での作品にしました。
さて・・・模型を制作する際の「視点のスケール」と呼べるようなものがあるのですが、台座のガレキを制作していると、途端にメガロ本体の合わせ目が気になりはじめました。あれだけメガロに視線を注いで制作していた時にはスルーしていたのに不思議なものです。
台座の瓦礫のスケールに合わせて作品を見ると、こうした細かい粗が気になるものなのですね・・・
ファレホペイントコンテスト
せっかく制作した作品、しかも(おそらく、まだ制作して発表されている方はそう多くはない)メガロの展翅形態なので、多くの方に見て頂きたい(さらには、多くの方にメガロの展翅形態を制作して頂きたい)と思い、ファレホコンに出すことにしました。すでにラジオ会館のホビスクにはゴジラの銀座ジオラマをモンスター部門で出しているので、今回初めてホビー天国2でエントリー致しました。
年始なのでお忙しそうで申し訳なかったのですが、店員さんにも作品を褒めていただき、なかなか気分の良い1日でした 笑