城南島アートファクトリーで実施される「鉄道模型モジュールレイアウトアワード2024」に向けて、ゴジラ-1.0の銀座襲来シーンを制作しました。
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最初の工程は「怪獣王シリーズ」のゴジラソフビのポージング変更から。このソフビは、高さ30cmという近年の廉価版ソフビでは珍しいボリュームが売りのシリーズになっているのですが、ディティールに関しては作りが甘かったり、輸送梱包サイズを少しでも抑えるためか、尻尾が不自然に曲げられていたり、もったいない部分もあります。そこで、このサイズ感をいかしつつ、動きをつけていくことにしました。
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動きのない直立のポーズだったので、脚を広げて前傾姿勢にしました。また、電車を咥えて持ち上げるシーンにしたいので、身体にもうねりを加えていきます。写真だと分かりにくいのですが、背びれにもシャープさを与えています。(エポキシパテで先を尖らせています。)
これだけで、だいぶ動きが感じられるようになりました。やはり、ソフビはこれくらいのサイズが欲しいですね。(個人的には、最近のムービーモンスターシリーズでは少しもの足りないです)
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それにしても、皮膚がゴーヤです。庵野秀明展で、シン・ゴジラのブースにゴーヤが展示されていたのを思い出しました。(たしか、造型の竹谷隆之氏がゴーヤを参考にされていたような…)
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今回制作するのは、初代ゴジラへのオマージュでもある、電車をくわえる光景。電車はいつも怪獣を引き立てる「名脇役」です。素敵な模型を購入しましたが、あまりにも美品なので破壊することがためらわれ…
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廉価なグリーンマックスのキットを使用しました。(そもそも、鉄道模型のイベントなのに、あんな高価な鉄道模型を破壊したら顰蹙を買いそうです)
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こんな形で咥えさせてみます。前方を電車が通るので、その空間を保持しないといけません。建築限界を保ちつつ、ギリギリのラインで建築物(崩れる車両)を構築していきます。
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なるべくリアリティを追求していきたいので(映画ではハーモニカみたいに咥えて歩いていますが)おそらく木造の車両は噛まれた瞬間にバラバラになるのでは・・・でも、伊福部テーマに合わせて銀座をのし歩くあのシーンが一番好きだし・・・という葛藤の末、ゴジラがかろうじて電車を咥えているものの、木造っぽく壊れている瞬間を切り取りました。
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ちなみに、隣の線路と繋げるために、厳密な規定がありますので、とにかくそのサイズに気を配りつつ制作していきます。
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映画でも、ゴジラの尻尾が建物を薙ぎ倒していくシーンが印象的でしたので、そこも表現していきます。
次は、前方の線路。モジュールレイアウトなので、隣の方の作品と繋がるようにしないといけません。いちばん楽なのは、規定のベースに線路を取り付けるだけなのですが、これだと有楽町駅の「高架」が再現できません。
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ということで、ベースも一から作成。ベニヤ板とボルトを使って、規定の高さになるように、高架の線路を敷設しました。(ただ、ベニヤは思った以上にたわむので、線路の水平が少し心配です)
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あとは、銀座の街並み。当時の銀座には多くの露店が並んでいたことを、今回の映画で初めて知りました。テントはプラ板を使っていたのですが、今ひとつ布のたわみが表現できなかったので、途中からパテを薄く伸ばして造形しました。
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高架下の光景。制作中、マイナスカラーが公開されたので、モノクロにしてみました。昭和の高架下の雰囲気と、白黒画像がマッチしているような気がします。
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噛み砕かれた車両からは破片が落下するはずですし、落下した先には人がいるはずなので、逃げ惑う人も表現しました。(奇跡的に、犠牲者は出ませんでした)
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災害時、逃げる人がフォーカスされますが、避難誘導をする鉄道員の方、(映画でも描かれましたが)最後まで災害の報道を続ける人など、それぞれの仕事への使命感も描きました。(こうした人々の働きによって、犠牲者は出ませんでした)
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これでほぼ完成です。あとは、これをどうやって展示会の会場に運ぶかという問題もあったのですが、当日が雨だったこともあり、タクシーで直行しました。こういう時は、マイカーがあると便利だと思いました。(が、こういう時しか車を使わないので、タクシーの方がコスパは良いのか)
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